【マルチアングラー視点】初心者向け万能タックルの選び方とおすすめ|1タックルでなんでも釣る

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  • ジャンルごとに道具を揃えなければならない
  • 専門の道具じゃないと釣れない
  • どの道具を揃えたらいいのか分からない
  • 釣りの知識がないとタックルを組むの難しそう

釣り初心者の方や未経験者の方は「道具選びの難しさ」「専門性の高さ」への不安を感じますよね。また専門の道具がたくさん並ぶお店に行くと圧を感じてしまうこともあるかもしれません。

しかし、身構えたり難しく考えなくても大丈夫です。釣りをもっと気軽に楽しむための方法があります。それが汎用性の高い万能タックルを使った釣りです。

専用タックルと比較すれば性能面で劣る部分はあるかもしれませんが、1タックルでいろいろな釣り方を試せる楽しさが魅力です。

筆者自身も子供時代にバス釣りロッド1本で様々な釣りを楽しんだ経験をはじめ、30年以上にわたりいろんなジャンルで釣りの幅を広げてきました。

本記事ではその経験をもとに、初心者でも挑戦しやすい万能タックルの選び方を体系的に解説します。

記事を書いた人

  • 釣り人歴約30年
  • おじいちゃんが漁師
  • おじいちゃんと父に釣りを教わる

メインは海釣りをやっています。年間を通してフリースタイルの釣りを実践しており、季節ごとにいろんな魚を釣って美味しくいただくことが出来ています。

この記事を読めば

  • 初心者や未経験者でも万能タックルの活用方法を理解できる
  • 1タックルで多魚種・多ジャンルの釣りを楽しむ方法を実践できる

釣りの楽しさをもっと気軽に、多彩に体験してみませんか?

※本記事ではマグロやカジキなどの超超大型魚を対象にはしていません。

記事の内容

STEP0 万能タックルの強みはいろんなジャンルの釣りに対応する「汎用性」

メリットデメリット
いろんな仕掛けを扱える
いろんなジャンルの釣りに対応できる
ロッド、リール、ラインを使い回せてコスパ◎
いろんなジャンルの知識が増える
専門タックルに比べると性能が劣る場面がある
軽いルアーや重いルアーで操作が難しい場合がある
不意の超大物や特殊な釣りには対応が難しい
セッティングに慣れるまで試行錯誤が必要
万能タックルのメリットデメリット
万能タックル専用タックル
汎用性高い低い
専門性普通高い
タイプバランスタイプ特化タイプ
初心者向け
万能タックルと専用タックルの比較

専用タックルと比べると性能が劣る場面があるかもしれませんが、万能タックルは「汎用性」という強みを活かして、ときに性能をも凌駕する楽しさを与えてくれます。

初心者や未経験者には釣りの知識を広げながら効率よく学べる最高の選択肢です。
また、道具のやりづらさを感じることは釣りの上達過程そのもの。万能タックルを活用して多ジャンルの釣りに挑戦してみましょう!

STEP1 扱う仕掛けに応じてタックルの方向性を決める

釣りを始める上で重要なタックルの構成は以下の4つで成り立っています。

「竿、リール、ラインを固定し、仕掛けのみを交換するしくみ」で構成することで多ジャンルの釣りを1タックルで楽しむことが可能です。このしくみを取り入れることで手軽で気軽な釣りが実現できます。

万能タックルの構成をスムーズに進めるため、まず以下の2点を考えてみましょう。

  • どんな魚を釣りたいか?
  • どんなジャンルに興味があるか?

これらをイメージすることで釣りの方向性が見えてきます。ただし、「どんな魚を釣るかまだ具体的に浮かばない」という方も多いでしょう。その場合は、まず「タックルの方向性」を決めることをおすすめします。

タックルの方向性を決める

タックルは「ライトセッティング」「ミドルセッティング」の2つの方向性に分けられます。以下の表を参考にして、自分が楽しみたいジャンルや狙いたい魚種に合わせてセッティングを選びましょう。


ライトゲームサビキ釣りSLSJショアテンヤマイクロテンヤミドルゲームウキ釣りちょい投げ探り釣りエギングシーバスゲーム
ライトセッティング
ミドルセッティング
セッティングに応じたジャンル

◎:最適 ◯:適している △:あまり適さない


ジャンル一覧えさ/ルアー仕掛け狙える魚場所
ライトゲームルアー軽いジグヘッド+ワームメバル、アジ、カサゴ、カマスなど堤防、漁港
ミドルゲームルアー重いジグヘッド+ワーム、10g程度のルアータイ、根魚など堤防、漁港、ゴロタ場
SLSJ (スーパーライトショアジギング)ルアー10g程度のジグ青物、根魚など堤防、漁港、ゴロタ場
ショアテンヤえさ(ルアー可)4,5号程度のテンヤタイ、クロダイ(チヌ)、カワハギ、シーバス、ヒラメ、マゴチ、イカ、タコなど堤防、漁港、小磯、磯、ゴロタ場
マイクロテンヤえさマイクロテンヤ、軽いジグヘッドメバル、カサゴなど堤防、漁港
エギングルアーエギ、2.5~3号イカ、タコなど堤防、漁港、磯、
シーバスゲームルアージグヘッド+ワーム、ルアー各種シーバス、タイ、マゴチなど堤防、漁港、磯、
ウキ釣りえさウキ仕掛け(遊動式、固定式)メジナ、メバル、シーバス(セイゴ)、タイ、クロダイ(チヌ)、アジ、カサゴなど堤防、漁港、磯、小磯
サビキ釣りえさサビキ仕掛けアジ、いわし、カサゴなど堤防、漁港
ちょい投げえさちょい投げ仕掛けキス、ベラ、イシモチなど堤防、漁港、サーフ
探り釣りえさ胴付き仕掛けカサゴ、カワハギなど堤防、漁港
ジャンルに応じた狙える魚

ライトセッティングでタックルを構成する

ライトゲーム(アジング、メバリング)やマイクロテンヤなど主に軽い仕掛けを扱うジャンルを中心にミドルゲームやSLSJなどの少し重い仕掛けを扱うジャンルも楽しめます。3g以下のルアーやジグヘッドなどを使うかもって方はライトセッティングがおすすめ。


ライトセッティング(目安)おすすめ機種
ロッド(竿)の ルアーウェイト目安~20gライトゲームロッド:
シマノ ソアレS80UL+-S
リールスピニングリール C3000番シマノ ミラベルC3000
ラインPE0.4~0.8号シマノ ピットブル
狙える魚アジやメバル、~30cmの根魚 タイやシーバス、コチやヒラメなどアジやメバル、~30cmの根魚 タイやシーバス、コチやヒラメなど
ジャンルライトゲーム(アジング、メバリング)、マイクロテンヤ、ショアテンヤ、ミドルゲームなどライトゲーム(アジング、メバリング)、マイクロテンヤ、ショアテンヤ、ミドルゲームなど
場所堤防、漁港、小磯、テトラなど堤防、漁港、小磯、テトラなど
ライトセッティング

具体例

堤防でアジを狙う場合、アジングを楽しんだ後に、同じロッドで少し重めのテンヤ仕掛けを使ってショアテンヤでヒラメやマゴチを狙うことも可能です。

ミドルセッティングでタックルを構成する

シーバスゲームやエギングなど重い仕掛けや水抵抗が大きいルアーを扱うジャンルを中心に楽しめます。シーバスやイカ、おっきい魚をターゲットに10g以上のメタルジグや重めのテンヤなどの使用をよく使用するかもって方はミドルセッティングがおすすめ。


ミドルセッティング(目安)おすすめ機種
ロッド(竿)の ルアーウェイト目安1040gダイワ エメラルダス
シマノ ディアルーナ
リールスピニングリール C3000番シマノ ミラベルC3000
ラインPE0.61.5シマノ ピットブル
狙える魚30cmの根魚 タイやシーバス、コチやヒラメ30cmの根魚 タイやシーバス、コチやヒラメ
ジャンルエギング、SLSJ、ショアテンヤ、シーバスゲームなどエギング、SLSJ、ショアテンヤ、シーバスゲームなど
場所堤防、漁港、磯、小磯、テトラなど堤防、漁港、磯、小磯、テトラなど
ミドルセッティング

具体例

堤防でマダイを狙う場合、ショアテンヤを楽しんだ後に、同じタックルでエギを装着してイカ釣りもできます。

1タックルで多ジャンルの釣りを楽しむコツは仕掛けだけの交換による柔軟な対応力にあります。ぜひ、自分の興味や釣り場に合わせたセッティングを試してみてください!

STEP2 セッティングに合わせて「ロッド、リール、ライン」を選ぶ

タックルの方向性(ライトセッティングまたはミドルセッティング)が決まったら、タックルの要である「ロッド、リール、ライン」を選んでいきます。ここでは、それぞれの選び方のポイントを解説します。

ロッドの選び方

万能なロッドを選ぶには、次の3つのポイントに注目しましょう。

  • 長さ
  • 硬さ
  • ルアーウェイト

これらを理解することで汎用性の高いロッドを選ぶことができます。

1. ロッドの長さ

ロッドの長さは、仕掛けの扱いや操作性、飛距離に影響します。
汎用性を求めるなら、7〜8ft(約2.1〜2.4m)が最適です。

  • 短いロッド(〜6ft)
    • 操作性が高い。狭い釣り場やテトラ周りで便利
    • 例: 穴釣りや探り釣りなど
  • 長いロッド(9ft以上)
    • 飛距離が出やすいが、操作性が低下
    • 例: 磯場や堤防での遠投が必要な釣り(ジギング、エギング、ショアテンヤなど)
  • 万能な長さ(7〜8ft)
    • 長さと操作性のバランスが良い
    • 例: 堤防や漁港、小磯でのライトゲームやサビキ釣りなど

具体例

堤防でサビキ釣りをする場合、長さのあるロッド(7〜8ft)はサビキ仕掛けをスムーズに扱えます。また、軽い仕掛けを使ったライトゲームやエギングなどにも対応できるため1本で幅広い釣りに活用できます。

2. ロッドの硬さ

ロッドの硬さは、操作性とキャスト性能に影響します。

  • 柔らかいロッド
    • 軽いルアーや繊細な動きを必要とする釣りに適している
    • 例: アジングやマイクロテンヤなど
  • 硬いロッド
    • 重い仕掛けや大物を狙う釣りに適している
    • 例: シーバスゲームやエギングなど
軽いルアー重いルアー
柔らかいロッド
硬いロッド
ロッドの硬さとルアーの関係

柔らかいロッドは少しの力でもロッドがしなるので、反発力を使って軽いルアーをキャストしやすい。硬いロッドはハリが強いので、軽いルアーよりは重いルアーの方がロッドの反発力を利用してキャストしやすい。

ロッドとルアーの関係が大きくズレると操作性が悪くなる。そうならないためにも硬さに気を配ろう!

補足になりますが竿の調子も同時に気を配りましょう。

調子とは簡単にいうとロッドがどこから曲がるか?を表したものです。

  • 先調子(ファストテーパー):竿の先端から曲がる
  • 胴調子(レギュラーテーパー、スローテーパー):竿の真ん中あたりから曲がる

どこから曲がるかを理解していることでルアー操作やキャストのコントロールがしやすくなります。

しかし最終的には好みにはなるのでここでは参考程度に。

関連記事→仕掛けの操作性について|硬さ、長さに加えて調子に気を配るといい理由 メンテナンス中

3. ルアーウェイト

セッティングに応じたルアーウェイトのロッドを基準に選びましょう。

ルアーウェイトとは、ロッドに設定される快適に扱える仕掛けの重さの範囲です。

  • ライトセッティングなら〜20gの仕掛けに対応できるロッド

使用例: 3g以下のジグヘッド、10g前後のテンヤなど

  • ミドルセッティングなら10〜40gの仕掛けに対応できるロッド。

使用例: 20gのメタルジグやエギなど

推奨モデル例

ライトセッティング向け

ソアレS80UL+-S(シマノ)

  • 軽い仕掛けに対応しながら、10g以上のルアーも扱える汎用性が魅力。
    • ライトゲームロッドながら8ft
    • カーボンモノコックグリップで感度強化

ミドルセッティング向け

エギストSSD 86ML/SL(テイルウォーク)

  • 長さと硬さのバランスが良く、エギングやシーバス釣りに最適
    • エントリーモデルであれば1万円程度で購入可能

リールの選び方

リール選びのポイントは以下の3点です。

  • 最大巻上長
  • 軽さ
  • 糸巻き量

1. 最大巻上長

いろんな釣りに対応するために汎用性を求めるなら、最大巻上長が大きいハイギアタイプ(HG)のリールがおすすめ。

最大巻上長とは:ハンドルを一回転して巻き取れるラインの長さのことです。

  • 広範囲を探る釣りに向いている。
  • 巻き取り抵抗を感じ取れることで、仕掛けの動きを把握しやすい。

2. リールの軽さ

汎用性を求めるならリール自体の軽さに注目しましょう。

  • コンパクトなリールの方が軽い分操作がしやすい。
  • 重いリールに比べて長時間使っても疲れにくい。
  • 重さに気を取られないので釣りに集中できる。

3. 糸巻き量

セッティングに応じたラインを150〜200m巻けるリールを選びましょう。

  • 堤防や磯での遠投が必要な釣りにも対応可能。
  • 大物がかかった際のやりとりに余裕が生まれます。

おすすめモデル

  • シマノ ミラベルC3000 HG
    • ライトセッティングからミドルセッティングまで幅広く対応。
    • 軽い
    • パワーがある
  • シマノ ナスキー2500 HG
    • ライトセッティングからミドルセッティングまで幅広く対応。
    • 巻き心地が気持ちいい
    • パワーがある

ラインの選び方

ラインの素材や太さも、釣りの操作性に大きな影響を与えます。

おすすめ素材: PEライン

  • 細くても強度が高い。
  • 伸縮性が小さいため、仕掛けの操作がしやすい。

注意点: PEラインは擦れに弱いですが、リーダーラインを組み合わせることで弱点を補う対応が可能です。

推奨ライン

  • シマノ ピットブル(コスパ重視)
  • シーガー(安心の強度)

筆者タックルデータ

ライトセッティング

  • ロッド: シマノ ソアレS80UL+-S
  • リール: シマノ ナスキー2500 HG
  • ライン: PE0.5号(例: ピットブル)

ミドルセッティング

  • ロッド: テイルウォーク エギストSSD 86ML/SL
  • リール: シマノ ミラベルC3000 HG
  • ライン: PE0.8号(例: ピットブル)

「ロッド、リール、ライン」の選び方を理解すれば、1タックルで多ジャンルの釣りを楽しむことが可能です。自分の好きなセッティングに合わせて道具を揃えて、釣りの幅を広げてみましょう!

STEP3 まとめ:「フリースタイル」+「万能タックル」= 楽しさ無限大!

フリースタイルは1つのジャンルにこだわらず複数のジャンルを柔軟に楽しむことができる釣りのスタイルです。
汎用性のある万能タックルを活用することで1タックルで釣りの楽しさが広がります。

フリースタイル専門ジャンル
柔軟性高い低い
専門性普通高い
タイプバランスタイプ特化タイプ
初心者向け
フリースタイルと専門ジャンルの比較

この組み合わせにより漁港でのアジングから堤防でのエギング、さらにはゴロタ場でのちょい投げまで多彩な釣りを1タックルで楽しむことが可能になります。

「釣りは難しそう」と感じる方も、まずは万能タックルを揃えて気軽に釣りを楽しむことから始めてみてください。釣り場での自由な発想が楽しさを何倍にも広げてくれます!

万能タックルの準備ができたらぜひ釣り場へ足を運んでみましょう。まずは簡単なライトゲームやサビキ釣りからスタートして、あなたなりのフリースタイル釣りを実践してください!

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